”Chic(シック)”な良いお店でありたい - MAGAZINE | NUMBER 5 (ナンバー ファイブ)

MAGAZINE

”Chic(シック)”な良いお店でありたい

MAGAZINE - 02.10.2020

昨年、ドレスのバイイングでニューヨークを訪れた時に

あるブランドのデザイナーに言われた、印象的な一言がありました。

 

代表であり、チーフバイヤーの山城のことを見て、

「彼女、シックね。あなた達も!」

と、声をかけてくれました。

 

その時は、ただ褒めてくれただろう言葉に、ありがとうと言う気持ちだけだったのですが

ポストパンデミックの時代になり、

私たちのお店のあり方について深く考える時間が増えたとき

ふと、この言葉を思い出したのです。

 

「シック(Chick)」は、どちらかというと控えめな印象なのかと思いましたが、

そういえば、シックという言葉の意味を明確に理解できていないと思い、

改めて言葉の意味や背景を調べてみました。

【1800年代に、スタイリッシュでブルジョアとは程遠いものを示す「chicard」というパリジャンの俗語から誕生し、英語のChic(シック)は、元はフランス語のchic「熟練、技術」が語源の言葉で「上品さ、あか抜け」の意味がある。

「繊細に神経の行き届いた、さりげない着こなし」

「洒落た、垢抜けした、粋な、気の利いた」

という意味のフランス語の形容詞、及び、そうした姿、様子を示す名詞となった】

 

この記述を目にした時に、かなりの衝撃を受けました。

「私たちが形容したかった言葉はこれかもしれない!」と。

NUMBER 5(ナンバー・ファイブ)は、シックなお店でありたいのです。

 

 

オーナーの山城は、小さな頃から世界中の良いものを目にしてきており

15年の経験のある、プロフェッショナルなバイヤーです。

瞬時に色々なものを目利きし、選びますが、

根底には必ず上品さがあり

華美なゴージャスというよりも、完成度が高かったり

控えめな中にも「何かこれは違う!」と、キラリと光る何かがあるものを選ぶ姿を見て、私たちも側で学んできました。

 

そして、山城自身、普段の装いも

「繊細に神経の行き届いた、さりげない着こなし」

を体現しているのです。

これから会う人のことを考えた服のチョイスや、礼儀を考えたスタイリングの中に、山城らしい、チャーミングさをどこか感じさせるもの。

そんなスタイルがNUMBER 5のバイイングそのものなのかもしれません。

 

 

 

「何かこれは違う!」

そんなドレスには、感情を揺さぶられる何かがあります。

 

つくりが完璧なだけではなく、

モードすぎたりトレンドを追いすぎているものでもありません。

ベースは絶対に、ウェディングドレスとして恥ずかしくないもの、マナーを踏まえたものであること。

お客さまに自信を持ってご紹介する上で、その部分は絶対です。

その上にプラスして、何かぎゅっと心を掴まれる部分があるものが「粋」さや、「洒落」さがあるのだと思います。

NUMBER 5(ナンバー・ファイブ)では、そんなドレスをセレクトし、ご紹介できるお店で有りたいと思っています。

 

 

NYのROSIE ASSOULIN(ロージー・アスリーヌ)というブランドの

グリーンのストライプのドレスをカラードレスとしてご紹介しようとバイイングしたのも、思い返すと感情が揺さぶられたドレスだったからだと思います。

一見ウェディングでご紹介するには驚きのあるデザインかもしれません。

ですが、素材とつくり、ドレスが放つオーラに触れた時に、「大丈夫だ」という確信がありました。

 

乳白色に透け感の出るシルクボイルの生地に、グリーンのストライプの部分はウール素材で立体的になっており、本物の素材だからこそ上品な範疇で遊べるユニークさがあります。

デザイナーはランバンやオスカー・デ・ラ・レンタで働いた経験が有り、どこか華やかなオーラも備えているのです。

 

 

ROSIE ASSOULINE(ロージー・アスリーヌ)とまた違う雰囲気の

NEWHITE(ニューホワイト)というブランドも、強く感情を揺さぶられたブランドのひとつです。

今の時代に合うミニマルなデザインのモダンさが光るブランドですが

自分のデザインするドレスで女性が自信を持ってほしいというデザイナーの強い意志を感じます。

「装う」ことの大切さを思いがけず感じさせてくれるような、素晴らしいブランドです。

 

 

少し前は、確固たるトレンドというものがあったように感じますが

今は人それぞれの好きなもの、十人十色の風潮が色濃くなってきたと感じます。

例えば、誰もが知る歌手が爆発的に流行るということが今はあまりないと感じます。

知る人ぞ知るゾーンに熱狂的なファンがいたり…

そんな事柄に見られるように、価値感も多様性の時代なのだと思うのです。

 

 

 

NUMBER 5(ナンバー・ファイブ)は、そんな現代を生きる花嫁様が

楽しくドレスを選ぶことができるお店でありたいと思っています。

多様性を感じられるお店として、セレクトした国、テイストも多種多様なものを揃えられるようにしています。

 

 

エレガントで華やかな雰囲気が好きな方は、

REEM ACRA(リーム・アクラ)やMira Zwillinger(ミラ・ズウィリンガー)

 

都会的な洗練さ、高級感に惹かれる花嫁様は、Carolina Herrera(キャロリーナ・ヘレラ)

 

リラックスした雰囲気で、ボヘミアンシックに惹かれる花嫁様は

DEVINE ATELIER(ディヴァイン・アトリエ)

 

ヴィンテージ・ゴージャスな雰囲気がお好きな花嫁様はJENNY PACKHAM(ジェニー・パッカム)

 

今っぽさのあるスウィートな雰囲気がお好きな花嫁様はEISEN STAIN(アイゼン・スタイン)

 

ミニマルでモダンな雰囲気がお好きな花嫁様には先述のNEWHITE(ニューホワイト)や、ALEX PERRY(アレックス・ペリー)

 

お洋服感覚で気兼ねなく、ファッショナブルなウェディングにしたい花嫁様はCECILIE BAHNSEN(セシリー・バンセン)

 

日本人の花嫁様の体型や好みを考え抜き、

私たちのこだわりの詰まった、オリジナルのドレスもあります。

 

 

長くなりましたが、こんなふうに、私たちのセレクトしているドレスの一つ一つにストーリーがあり

私たちの感情が動かされた、好きが詰まっています。

個人的な感情の、『好き』でも良いと思っています。

自分たちの意志を信じて、自分たちのオピニオンでセレクトしていることに、意義があると思うからです。

 

 

NUMBER 5(ナンバー・ファイブ)は、小さなお店です。

小さなお店だけれど、素敵な「良いお店」でありたいのです。

ここにしかない特別感を感じていただきたい。

 

「粋」で「洒落てる」=シックだと思うドレスが並び

多様性あるラインナップの中から

自分のアイデンティティを引き出してくれる、自分らしく自信を持てるドレスを見つけられる。

 

装うことで内側から心地よくなれるドレスがある。

そんな、「良いお店」でありたいと思っています。

 

 

 

 

CATEGORY

LATEST ISSUES

ARCHIVES